広島大学 大学院先端物質科学研究科 半導体集積科学専攻

コラム   

第50回 「頑張れ高齢者」
 
福山 正隆

ナノテク支援主任(客員教授)

ナノデバイス・バイオ融合科学研究所
 
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 米国では生涯で平均6-7回も勤務の会社が変わるそうです。日本もそうなりつつあります。会社がM&Aで吸収合併したり上方志向で飛び出したりが主な理由です。私も元企業にいたときは転勤で7-8回変わりましたが、自分の経験として忘れられないことは米国の半導体の会社をリストラで700名近くを解雇したことです。ただ従業員は逆に私を慰めてくれました。「あなたはよく頑張ってくれた」と。2日間のクリスマスパーテイで英語の歌を生のジャズバンドで歌ったのも大変受けましたし、トライアスロンに誘いに来てくれた従業員もいました。こういうことで親近感をもたれたのかなと思ってます。
 企業を定年退職した後、平成19年から広島大学の当研究所に職を得ました。企業から大学という変化は大変新鮮でありました。私は現在ナノテクノロジー・ネットワークの全国13拠点の一つ(広島大学の当研究所の副所長横山新教授が拠点長)で「シリコンナノ加工と高品質真空利用技術に関する支援」の主任として当研究所の施設を利用して日本全国の大学や企業のナノテクノロジー発展の支援をしています。 最近の工学系の教育プログラムとして求められる人材として女性、外人、高齢者があります。私も高齢者として頑張りたいと思います。ちなみに2011年4月に私は社会人博士(工学)を69歳で取得しました。ご指導いただいた横山新教授と徹夜でも頑張れた自分の体力に感謝したいと思います。さらに頑張れたのも多くの方々の激励と支援の賜物でした。公聴会は3月末で学生は卒業した後でしたので聴講者は少ないのではないかと懸念いたしましたが通常の3-4倍の方々に聴講いただきました。高齢者のパワーも意外と受けるなと意を強くした次第です。今年のナノテクノロジー総合展には多くの海外の方々に参加していただきました。まさに国際化が拡大しているのを肌で感じました。
 写真は私が元いた日立高崎工場(後にルネサステクノロジー)の投手の上野とのツーショットです。たまたま西条のグリーンモリスホテルの近くをジョギング中にバスを見つけてホテルを訪問したら元応援団長の私をソフトボールの選手等が歓迎してくれました。ちなみにこの女子ソフトボールのチームを作ったのは広島大学出身の故佐々木威工場長(当時)でした。私も部長時代に広島カープが勝ったときにサインをいただきに行くと無条件で押印していただける気さくな上司でした。

(2012/2/20)

 

   写真.2007年上野投手と東広島ホテルグリーンモリスで。


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