広島大学 大学院先端物質科学研究科 半導体集積科学専攻

広島大学大学院 先端物質科学研究科 半導体集積科学専攻
ヒガシ セイイチロウ
東 清一郎 教授
Professor
HIGASHI, Seiichiro
先端物質科学研究科
半導体集積科学専攻
量子半導体工学研究室
広島大学大学院 先端物質科学研究科 半導体集積科学専攻
Home Page : http://www.semicon.hiroshima-u.ac.jp/

研究ビジョン

「世界初、広大発」をモットーに、材料・プロセス開発からデバイス実証までを常に念頭に置き、最先端の研究成果を世界に向けて発信し続けています。超LSIの微細化、フラットパネルディスプレイの高機能化、太陽電池の高効率化といった次世代エレクトロニクスの進化に貢献できる研究を推進しています。

研究テーマ

大気圧熱プラズマジェットを用いたミリ秒熱処理技術とデバイス応用

大気圧下においてArガスのDCアーク放電により発生した熱プラズマジェットを照射することにより、半導体や絶縁体表面をミリ秒熱処理する技術を開発しました(世界初)。これによりガラス基板上のアモルファスシリコン(a-Si)膜を結晶化し(図1参照)、電界効果移動度~350cm2V-1s-1の高性能薄膜トランジスタ(TFT)作製に成功しました(図2参照)。絶縁膜の改質、不純物活性化による極浅接合形成などへの応用に関する研究も行っています。

レーザー光を用いた高時間分解非接触温度測定技術

レーザー光の反射率振動を解析することによって、ミリ秒以下の時間分解でプロセス中の基板温度を非接触測定する技術を開発しました(世界初)。石英基板およびシリコンウエハ内に生じる温度分布や、最表面温度の時間変化を知ることができます(図3参照)。この技術を用いて、これまで調べることのできなかったミリ秒時間での結晶成長メカニズムや不純物の高効率活性化の解明に取組んでいます。

シリコンマイクロ融液プロセス技術

微小なシリコンの液体を用いて結晶成長させる新しい技術の開発に取組んでいます。微小液滴の発生技術、熱伝導結晶成長シミュレーション、太陽電池応用などへの展開を計画しています。

研究設備

工学部C1棟クリーンルーム(class 1000)、プラズマCVD装置(3台)、マルチチャンバーCVD装置、デバイス作製のための各種設備(マスクアライナー、ウエット処理設備など)、大気圧プラズマジェット発生装置(自作)、熱処理炉・酸化炉(4台)、真空蒸着装置(2台)、ラマン散乱分光装置、赤外吸収分光装置、原子間力顕微鏡、X線光電子分光装置(2台)、光電子収率分光装置、半導体パラメータアナライザ、マニュアルプローバ、他

図1 図2 図3
図1.大気圧熱プラズマジェットを用いたアモルファスシリコン膜の結晶化技術 図2.作製したTFTのId-Vg特性 図3.レーザーによる実時間反射測定と、解析により得られたガラス基板内の温度分布

メッセージ

学生自身が実際に手を動かして、製膜からデバイス作製・評価まで全てを行っています。この経験を通して研究の厳しさと楽しさを学ぶことができます。国内にとどまらず国際学会での成果発表、学内外の各種行事、研究室のキャンプや飲み会など、常に学生諸君が主役であり、その元気が研究の原動力です。

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