広島大学 大学院先端物質科学研究科 半導体集積科学専攻

コラム   

  第158回 学生からみた異分野融合
  

岡本 拓巳(おかもと たくみ)
ナノデバイス・バイオ融合科学研究所


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 少し前半が堅苦しい話になってしまいました.後半だけ読んで頂いても結構です.

「異分野融合」という言葉を耳にしたことはありますか?読んで字の如く異なる分野の融合による新しい価値・技術の開発を目指すもので,最近特に頻りに聞くようになりました.この先端物質科学研究科やナノデバイス・バイオ融合科学研究所でも以前から強く意識されて研究活動が行われています.

 さて異なる分野の方々と円滑に目標達成を行うためにはどういったことを意識すべきでしょうか.持つ専門知識の違いや,問題に対して考える切り口が自分とは異なる場合には,自分側も相手側も,「自分が話している内容が正確に伝わっているか」を十分注意すべきです.

 また,人と人ですから,ある程度気心が知れた間柄になることも肝要でしょう.手っ取り早い方法の一つは「同じ釜の飯を食う」ことなのではと思います.必ずしも要かと言われれば違うかもしれませんが,成人した者同士であればアルコールで喉を潤して親睦を深める,所謂「飲みにケーション」が(下戸の場合でも同席するという意味で)有効な手段である場合があります.近年はハラスメント防止に向けた意識改革がなされるようになりましたが,何にせよ相手とのある程度親睦を深めることは必要不可欠でしょうから,別の手段でのアイスブレーキングは行う必要があると思います.

 私も広島に来て5年目に突入しました.以前,修士1年の11月にコラムを執筆いたしましたその際にキーワードとして挙げた「恩に報いる」ということを考え直すと,やはり只の他人とは違う,お世話になった,なっている方々に対して恩を報いることは私の原動力のひとつだと思います.

 真面目な話はここまでで,

 ここからが本題(?)ですが,上述した異分野融合領域で研究しているとお酒が好きな方達から酒類に関するたくさんの知識を教えてもらう機会が多くあります.その中でもやはり日本酒を好む方々からの情報量は凄まじいものがあり,はじめは圧倒されていた記憶があります.最近は少しずつ話についていけるようになり,吟醸や大吟醸,山廃,辛口甘口と言った単語もわかるようになってきました.写真1,2は「研究活動の一環」で訪れた秋田県は潟上市にある小玉醸造での見学時の写真です.これも異分野融合による産物と言えるでしょう!…と言ってもまだまだ分からないことが多く,とりあえずそこそこ高い値段のお酒を買ってそれっぽく気取ることが多いです.東広島市西条は酒処として有名(と言うことも広島に来るまで知りませんでした)なので,話のネタになるくらいには知識を蓄えておきたいと思います.将来お世話になる方々と楽しくお喋りできるように.

 

 

 図1:玄米からの精米歩合(削り具合)で本醸造酒~大吟醸酒と名称が変わります.

図2:蔵の中の仕込みタンク.

 

 

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