広島大学 大学院先端物質科学研究科 半導体集積科学専攻

専攻長あいさつ(2011年度)

半導体集積科学専攻 専攻長 藤島 実
科学と実践

 私たちの半導体集積科学専攻では、「科学と実践」をスローガンに研究教育活動を行っています。私たちの主な専門である半導体に関する基本原理を元にした学問的な考察だけでなく、それに基づく実践的な教育活動にも力を入れています。たとえば、半導体専門実践教育プログラムでは、技術と製造設備の高度化が進む半導体・エレクトロニクス産業の現場で、経験豊富な専門家の技術及びノウハウを若手に継承するため、半導体関連産業における中核的人材の育成に取り組んでいます。また、半導体・バイオ融合教育プログラムでは、半導体技術とバイオ技術の双方の知識と見識を持ち、新たな融合領域を開拓することのできる次世代の研究者・技術者を育成しています。これらのユニークな教育プログラムだけでなく、企業との最先端の共同研究などを通じて科学と実践を進めています。
 一方、古典に目を向けると、論語の学而第一の一には、有名な次の一節があります。

  學而時習之、不亦説乎(学びて時にこれを習う、またよろこばしからずや)

 学び考えるだけでなく、知識を実践し身につけることこそ、私たちの考える科学と実践であり、広島大学のスローガン「学問は、最高の遊びである」につながる教えと考えます。みなさんと一緒に、科学と実践を通じて、学問は最高の遊びである喜びをともに分かち合いたいと思います。
 最後に、3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震による災禍に見舞われた人々にはこの場を借りて心からお見舞いを申し上げます。このような災禍から人々守るためにできること、あるいは災禍に見舞われた人々を助けるためにできることを、私たちは考え実践していかなければなりません。大学には新しい時代に対応した新しい発想の研究と教育が強く要請されており、そのような要請に私たちの立場から応えていくことも科学と実践の別の形であり、学問を通じた最高の喜びにつながると考えています。

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